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モラトリアム研修医

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Basedow病と褐色細胞腫の総コレステロール


Basedow病ではT.Chol低下

褐色細胞腫ではT.Chol上昇

です。

どちらも代謝亢進の病態ですけど、コレステロール値に違いがあります。

甲状腺ホルモンも、カテコラミンもどちらも脂質合成亢進作用があるのでT.Cholが上昇しますが、甲状腺ホルモンは胆汁分泌促進作用を持ち合わせます。
T.Cholは胆汁中に排泄されます。Basedow病では甲状腺ホルモンによるT.Chol上昇作用をT.Cholの胆汁排泄作用が上回ってしまうので、結果として、T.Chol低下を示すようです。


それと、

甲状腺機能亢進症と褐色細胞腫は症状は似ています。
しかし、それを決定的に区別する問診事項があります。
検査をしなくとも、その問診だけで見当がつきます。
それはなんでしょう?

それは、下痢気味か便秘気味かです。

甲状腺機能亢進症では下痢傾向です。
褐色細胞腫ではカテコラミンの働きで便秘傾向となります。
by evolapa-c | 2007-02-02 23:01 | お勉強