Basedow病ではT.Chol低下
褐色細胞腫ではT.Chol上昇
です。
どちらも代謝亢進の病態ですけど、コレステロール値に違いがあります。
甲状腺ホルモンも、カテコラミンもどちらも脂質合成亢進作用があるのでT.Cholが上昇しますが、甲状腺ホルモンは胆汁分泌促進作用を持ち合わせます。
T.Cholは胆汁中に排泄されます。Basedow病では甲状腺ホルモンによるT.Chol上昇作用をT.Cholの胆汁排泄作用が上回ってしまうので、結果として、T.Chol低下を示すようです。
それと、
甲状腺機能亢進症と褐色細胞腫は症状は似ています。
しかし、それを決定的に区別する問診事項があります。
検査をしなくとも、その問診だけで見当がつきます。
それはなんでしょう?
それは、下痢気味か便秘気味かです。
甲状腺機能亢進症では下痢傾向です。
褐色細胞腫ではカテコラミンの働きで便秘傾向となります。